▼朝から予報通りの雨。
台風は確実に近付いている。
しかも、上陸が当初の予定よりも遅く、日曜がピークときた。
本当はこの日に東京からスタッフが来る予定だったのだが、たぶん飛行機は飛ばないだろうと言うことで1日遅らせた。
お陰でオレの滞在も1日延ばさざるを得なくなり、慌ててホテルを探し、そして飛行機の日程変更をした。
良かったよ、ホテルが空いてて。
ちょっと高い部屋になってしまったが致し方あるまい。
今日も現地の業者と打合せ。
思いのほか早く終わってしまい、書類や図面の作成などしたいところだが、如何せん旅館のチェックインは15時だ。
近くに休憩所的なものがあれば良いが、あるはずもなく、仕方なく、地元のホームセンターやスーパーを覗いて時間を潰す。
もしかしたら、と捜したら、奄美大島にも道の駅があった。
さっそく行ってみると、道の駅「奄美大島住用」となっており、何だか覚えにくい名前だな、と思っていると建物には「マングローブ館」とあった。
だったら道の駅マングローブ館でいいじゃないか、と思ったが、そう言うものでもないのかも知れない。
雨はいっそう激しくなった。
晴れていれば、ここからマングローブ原生林が見学できるようだ。
15時半には旅館に入った。
こないだの年季の入った旅館である。
玄関に入ると誰もいない。
カウンターに鍵があったので、そこにオレの名刺を置き、部屋へと入った。
少しすると、部屋におばちゃんが来た。
そしてこんなことを言うのだ。
「今日はご飯がないんよ、だから適当に食べてきてな」
仕方ないので外へ買い出しに行った。
戻ってくるとおばちゃんがいたので少し話をした。
聞くと、旦那さんが亡くなったばかりで、ようやく49日を終えたところなのだと言う。
そんな雰囲気をまったく感じさせないほど明るく元気なおばあちゃんだ。
この旅館、いったい何年やっているのか聞くと、昭和40年からだと言うから、50年を優に超えている。
当時はこの辺に20軒ほどの旅館があったらしいが、今ではたった3軒になってしまったのだと言う。
話をしていたらキリがないので、キリの良いところでキリ上げた。
明日はいよいよ台風上陸である。
どうやら奄美大島直撃のようだ。
いざ覚悟である。

6185th
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